事業計画

2025年度(令和7年度) 事業報告

 

 

 滋賀経済同友会は、2025年度(令和7年度)の活動テーマとして、「環境と経済が両立する、滋賀発の新たな価値創造~ 滋賀のポテンシャルを活かし、企業価値を未来へ ~」を活動テーマに掲げ、多様な世代にとって魅力ある持続可能な経済・社会の実現を目指して活動を展開してまいりました。

 世界では、地政学的リスクの高まりや供給網の再編、エネルギー・資源制約の深刻化などにより、社会経済は複雑化・多極化が進んでいます。加えて、気候変動をはじめとする地球規模の課題への対応は待ったなしの状況にあります。

 我が国においては、新たな政治体制のもと、経済再生、人材育成、科学技術振興などを軸とした取り組みが進められています。地域資源を活かした産業創出への期待も高まる一方で、人口減少や地域経済の縮小といった構造的課題は、今後の滋賀の経済活動に大きな影響を及ぼすことが予想されます。まさに今、私たちは時代の転換点に立っています。

 こうした環境下にあって、気候変動対策、カーボンニュートラル、さらにはリージェネレーションへの取り組みを一層加速させることが求められています。

 滋賀県は、国民的資産である「琵琶湖」という象徴的な存在を有し、他地域に先駆けて環境への取り組みを進めてきました。1984年に滋賀県で開催された第1回世界湖沼会議にちなみ、8月27日が「世界湖沼の日」として2024年12月に国連で採択されたことは、滋賀の歩みが世界的にも意義を持つことを示しています。

 湖沼は、私たちの暮らしを支える淡水資源であり、多様な生物を育む基盤であり、文化・社会にも豊かな恵みをもたらす貴重な自然資本です。

 これまで自然環境は、経済活動の前提として利用されてきましたが、今後は「経済活動を支える重要な資本」として捉え、その価値を高めていく視点が不可欠です。同時に、滋賀の企業で働く「人」、そして企業活動を支える「地域経済・社会」もまた、重要な資本です。これらの価値を高めることが、企業価値の向上・拡大につながり、ひいては滋賀をグリーン成長社会へと導く原動力となります。

 滋賀には、琵琶湖をはじめとする豊かな自然環境、高い環境意識を持つ人材、歴史・文化に根ざした地域特性など、多様な「資本」が存在します。それぞれが大きなポテンシャルを秘めており、未来への投資の視点を持ちながら、その価値をさらに高める実践が求められています。

 今年度は、対話と研究を重視しつつ、グリーン成長社会の実現に向けた具体的な行動へと踏み出す一年となりました。

 今年度の研究会・部会活動では、これまでの提言の実現を図るとともに、次年度への展望についても議論・研究を重ねてきました。変化に対応する柔軟性、変化を受け入れる寛容さ、そして常に学び続ける姿勢を大切にしながら、滋賀の持続可能な発展に貢献していきます。

 会員の皆さま、そして関係者の方々に感謝を申し上げるとともに、今後とも滋賀の未来のために引き続きご支援とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 以下、今年度の事業内容を報告いたします。

主要な活動報告

 1.総会・例会等の開催

  • 5月の通常総会では、元環境事務次官で日本製鉄株式会社 顧問の中井徳太郎氏が講演。
  • 夏季懇談例会では、劇作家・演出家で芸術文化観光専門職大学学長の平田オリザ氏が講演。
  • 秋季懇談例会では、株式会社S・Yワークス代表取締役の佐藤芳直氏が講演。
  • 忘年懇談例会では、株式会社ミライロ代表取締役社長の垣内俊哉氏が講演。
  • 新春懇談例会では、日本銀行京都支店長の上原博人氏が講演。
  • 知事を交えての春季懇談例会では、各研究会座長・部会長より活動報告を行うとともに、滋賀県知事の三日月大造氏が講演
  • 「滋賀版未来選択会議」の第3回オープンフォーラム「私たちは『よき祖先』になれるか」を夏季セミナーとして開催し、世代や立場を超えた議論を実施。

 2.研究会・部会の設置

  • 「滋賀・企業価値向上」研究会では、カーボンニュートラル、サーキュラーエコノミー、ネーチャーポジティブの好循環を図りつつ、琵琶湖をはじめとする自然、歴史文化、近江商人の精神といった地域資源を活かし、企業価値と地域価値の向上を目指した。今後は、2028年の創立70周年および全国経済同友会セミナー滋賀大会を見据え、滋賀の未来を描くグランドデザインの検討を推進。
  • 「MLGsと私たち」部会では、「水」をテーマに多様な主体をつなぎ、「学び―実践―アクション」の循環を基本方針として、地域活性化と持続可能な社会の実現に取り組み。今後は、産官学連携の新たな展開へと発展させていく予定。
  • 「滋賀未来人財」部会では、「産官学連携GX未来型人財育成プラットフォーム」創設に向けた具体的議論を深めるとともに、GX検定の活用や大学との連携を通じ、次世代人財育成の取り組みを推進。
  • 「未来の近江商人プロジェクト」部会では、地域企業とスタートアップの連携・共創を通じた「地域価値創造チャレンジ」に向け、多角的なアプローチを展開。

 3.会員数の変動

  • 期初会員数: 374名
  • 新規入会数: 13名
  • 退 会  数: 13名
  • 期末会員数: 374名

 4.参加者の動向

  • 例会: 計6回開催、平均参加者 137 名(うちWEB参加 14 名)。
  • 研究会・部会: 延べ 553 名が参加(うちWEB参加 74 名)。

 5.活動の広がりと展望

  • 各研究会・部会での議論を「活動報告」としてとりまとめ、地域の関係者とも共有。
  • 政界・行政・大学等の主要関係者への活動報告送付、HPへの掲載を実施。
  • 創立70周年を展望し、今後の滋賀経済同友会の活動方針について議論。

 6.視察・交流会の実施

  • 海外視察研修(9月6日~9月14日):イタリア(ペルージャ・オリヴィエート・フィレンツェ・ジェノヴァ)、モナコ、フランス(ニース)にて、歴史文化・伝統的産業の現在への活用策や技術系スタートアップ特化施設、サイエンスパークを視察。
  • 国内視察・地域懇談会: 「甲賀」「彦根」「中部」の3地域で開催。
  • 広域交流会: 「関西地域6経済同友会代表者懇談会」「3経済同友会(和歌山・奈良・滋賀)情報交換会」「西日本経済同友会会員合同懇談会」などに参加。
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